キューバは、レトロな街並み、陽気な音楽、そしてカリブ海の美しいビーチが魅力の国です。30代女性(もちろん他の年代の方が見てもわかりやすいです!)にとって、安全に、そして充実した旅をするためのポイントをご紹介します。
1. キューバ旅行の基本情報
- ベストシーズン: 11月~4月の乾季。年間を通して温暖な気候ですが、この時期は雨が少なく、快適に過ごせます。
- 日数の目安: 最低でも7日間は欲しいところです。フライト時間を考慮すると、ゆったりと複数の都市を巡るにはこのくらいの日数が必要になります。弾丸旅行の場合は、ハバナと近郊のバラデロなど、1~2都市に絞るのがおすすめです。
- フライト時間: 乗り継ぎを含めて約20~25時間、長い場合は約25~30時間かかります。
- 時差: 日本との時差は**-14時間**です(キューバの方が遅れています)。サマータイム期間(2025/3/9~2025/11/2)は-13時間となります。
- 通貨: **キューバ・ペソ(CUP)**です。以前は外国人向けの兌換通貨CUCがありましたが、廃止されました。
- 言語: スペイン語が公用語です。観光地では英語が通じる場所もありますが、基本的なスペイン語の挨拶や簡単なフレーズを覚えておくと、地元の人との交流が深まります。(例:「Hola!(こんにちは)」「Gracias!(ありがとう)」「Por favor(お願いします)」など)
2. 入国・滞在について
【2025年最新の入国に必要なもの】 2024年7月より、従来のツーリストカードは**電子ビザ(E-visa)**に切り替わりました。
- 有効期限が入国時6か月以上あるパスポート
- 電子ビザ(E-visa):オンラインで申請可能です。申請費用は現在は2820円で、90日間滞在可能です(現地で1回の延長が可能)。→※ただし申請費用は変動する場合がありますので、最新の情報を確認してください。 出発の2週間前までには申請を完了させましょう。
- 「D’Viajeros(入国審査、検疫、税関申告データ)」の登録完了画面(QRコード付き):入国7日前から登録可能なので、事前に登録し、印刷またはスマホにダウンロードしておきましょう。
- 医療費を含む旅行保険の加入証明書:英語表記のものを準備しましょう。万が一の怪我や病気に備え、補償内容が充実した保険を選ぶことが重要です。
- 復路または第三国への航空券(出国を証明する書類)
【重要:アメリカ入国履歴について】 2021年以降、アメリカの金融機関を経由する旅行者(キューバ訪問後、アメリカに入国する方)は、観光目的でもESTAの申請が不可となり、アメリカ大使館・総領事館で通常のビザを申請する必要があります。キューバ旅行の計画と同時に、アメリカへの入国予定がある場合は、この点について必ず最新の情報を確認してください。
【クレジットカード】
- キューバでは、アメリカの金融機関以外で決済されるカードのみ使用可能です。→VISAやMastercardは基本的に使用可能です。(JCBは使用できません。)
- ただし、利用可能な場所は限られており、現金での支払いが主流となります。高級ホテルや一部のレストラン、お土産店などでは使える場合もありますが、必ず事前に確認が必要です。
- 盗難や紛失に備え、複数のカード(VISA、MasterCardなど異なる国際ブランド)を持参し、別々に保管することをおすすめします。
3. 費用・予算の目安
キューバ旅行の費用は、時期や日数、滞在スタイルによって大きく異なります。
- 7日間の旅行で1人あたりの予算は、約30万円~が目安です。
- 航空券: 約25万円~50万円以上(直行便がないため、乗り継ぎ便の価格変動が大きい)
- 宿泊費(6泊): 4万円~(中級ホテルで1泊約7,000円~2万円、カサ・パルティクラールはより安価)
- 食費: 2万円~(1日約3,000円~5,000円、ローカルな食堂を利用すればもっと抑えられる)
- 交通費: 5,000円~1万円(長距離移動はビア・スールバスやコレクティーボタクシーなど)
- 観光・アクティビティ費: 1万円~3万円
- その他(お土産、予備費など): 2万円~3万円
【物価について】: キューバの観光客向け物価は、日本と同等かそれより安めですが、現地人向けとの差が大きいのが特徴です。ローカルな食堂(パラダール)や市場を利用すると、より安価に楽しめます。
4. 治安・医療事情
【治安】
- 外務省は全土に対し特段の危険情報を発出していませんが、ハバナ市周辺の観光地等で一般犯罪には注意が必要とされています。
- 特に、スリや置き引きなどの軽犯罪が多発しています。
- 30代女性向けの注意点:
- 貴重品管理の徹底: ブランドバッグや高価なアクセサリーは避け、目立たない服装を心がけましょう。財布は複数に分け、メインの財布とは別に少額の現金を入れたサブの財布を持つと良いでしょう。
- 夜間のひとり歩きは避ける: 特に旧市街やセントロ・ハバナの細い路地は、夜になると人通りが少なくなり危険が増します。移動は必ず正規のタクシーを利用し、信頼できる人(ホテルスタッフやツアーガイドなど)に手配してもらうのが安心です。
- ナンパやしつこい勧誘: 観光地では、男性からのナンパやしつこい物売り、声かけが頻繁にあります。毅然とした態度で「No gracias(ノーグラシアス)」と断りましょう。無視することも有効な手段です。
- カメラやスマートフォンの管理: 観光中に写真を撮る際は、周囲に注意を払いましょう。撮り終えたらすぐにしまう癖をつけ、人前で長時間いじらないようにしましょう。
- 飲み物への注意: バーなどで提供される飲み物には、目を離さないようにしましょう。見知らぬ人からの差し入れは基本的に断るのが安全です。
【医療事情】
- キューバは国民全員の医療サービスが無料で受けられますが、最新医療の設備や医療器具は不足しているため、外国人旅行者が満足する医療レベルではないのが現状です。
- 万が一に備え、医療費を含む海外旅行保険に必ず加入し、加入証明書を持参しましょう。緊急医療アシスタンスサービス(日本語対応)がある保険を選ぶと、さらに安心です。
- 常備薬: 普段服用している薬はもちろん、風邪薬、胃腸薬、痛み止め、絆創膏など、日本から持参しましょう。生理用品も日本製の方が安心です。
- デング熱・ジカ熱対策: 蚊が媒介する感染症に注意が必要です。長袖・長ズボン、虫除けスプレー、虫刺されの薬は必ず持参しましょう。
5. キューバの見どころ
- ハバナ:
- 旧市街 (Habana Vieja): 世界遺産に登録されており、コロニアルな建造物が美しいエリア。色鮮やかなクラシックカーが行き交う景色は圧巻です。ヘミングウェイゆかりの「フロリディータ」や「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」でカクテルを楽しむのもおすすめです。
- マレコン通り: 海沿いの遊歩道。夕暮れ時は地元の人々が集まり、社交場となります。
- 新市街(Vedado): 高級ホテルやレストラン、バーが集まるエリア。旧市街とは異なる雰囲気です。
- セントロ・ハバナ: 旧市街と新市街の間にある、より生活感のあふれるエリア。キューバの日常を垣間見ることができます。
- バラデロ: 約28kmにわたって続く真っ白な砂浜と、ビーチ沿いに立ち並ぶオールインクルーシブのリゾートホテルが魅力です。贅沢なリゾートステイを楽しみたい方におすすめです。スパやマッサージで日頃の疲れを癒すのも良いでしょう。
- トリニダー: サトウキビ栽培と奴隷売買の中心地として栄えた歴史を持つ街で、当時の街並みがそのまま残されています。世界遺産にも登録されており、タイムスリップしたかのような気分を味わえます。
- ビニャーレス渓谷: 豊かな自然が広がる地域で、モゴテと呼ばれる奇岩群が特徴的です。たばこ農園の見学や洞窟探検、乗馬体験など、アクティブな滞在が楽しめます。
6. その他持ち物・注意点
- 変換プラグ・変圧器: キューバのコンセントはアメリカ式(A型、B型)とヨーロッパ式(C型、F型、L型)が混在しており、電圧も110Vと220Vが混在しています。マルチ変換プラグと変圧器があると安心です。ヘアアイロンやコテを使用する際は、必ず変圧器が必要か確認しましょう。
- 日焼け対策: 日差しが非常に強いので、帽子、サングラス、日焼け止めは必須です。UVカット機能のある羽織りものも便利です。
- ウェットティッシュ・除菌ジェル: 食事の際や外出時にあると便利です。
- トイレットペーパー: 公衆トイレにトイレットペーパーがない場合が多いので、携帯用を持参しましょう。
- 小分けの現金: チップや少額の買い物に便利です。
- 通信環境: インターネット環境はまだ十分ではありません。ホテルやWi-Fiスポットでの接続になりますが、不安定な場合も多いです。オフラインでも使える地図アプリや翻訳アプリをダウンロードしておくと便利です。SIMカードは空港などで購入可能ですが、通信速度は期待しない方が良いでしょう。
- 服装: 蒸し暑い気候なので、通気性の良い綿素材の服がおすすめです。日差し対策に長袖のシャツやカーディガン、冷房対策に薄手の羽織りものもあると良いでしょう。街歩きには歩きやすいスニーカーが必須です。
- チップ: キューバではチップの習慣があります。レストラン、タクシー、ホテルのポーターなど、サービスを受けた際には感謝の気持ちとして渡しましょう。
- ガイドブック: 事前に現地の情報をしっかりと把握し、自分の興味に合った観光地やアクティビティを調べておくと、効率的に旅を楽しめます。
キューバは、訪れる人の心を魅了する特別な国です。上記の情報と注意点を踏まえ、30代女性ならではの感性で、忘れられない思い出を作ってください。どうぞ良い旅を!
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