こんにちは、べんすけです!
フエンシエゴス(アリシア・アロンソ・ハバナ大劇場)、そしてカピトリオ(旧国会議事堂)に焦点を当て、それぞれの見どころを詳しく解説していきます。
ハバナの顔、セントラル公園(Parque Central)の魅力とは?
ハバナの街を歩き始めるなら、まず足を運びたいのがセントラル公園(Parque Central)です。旧市街と新市街の境界に位置するこの広場は、まさにハバナの「顔」。常に多くの人々で賑わい、ハバナの活気を感じられる場所なんです。
公園を取り囲むように建ち並ぶのは、歴史を感じさせる壮麗な建物群。特に目を引くのは、豪華な装飾が施されたグラン・テアトロ・デ・ハバナ・アリシア・アロンソ(ハバナ大劇場)や、キューバの国会議事堂だったカピトリオがすぐ隣にそびえ立っており、その壮大さに圧倒されます。

タイムスリップしたような体験を
セントラル公園のもう一つの大きな魅力は、公園周辺にずらりと並んだ色鮮やかなクラシックカーたちです。50年代のアメ車がピカピカに磨かれ、まるでタイムスリップしたかのようにレトロな雰囲気を醸し出しています。これらの車は、街を巡る観光タクシーとしても活躍しており、オープンカーのクラシックカーに乗ってハバナの風を感じながらドライブすれば、忘れられない思い出になること間違いなしです。
ホセ・マルティ像とキューバ独立の物語
セントラル公園の中央に毅然と立つブロンズ像は、キューバ独立の父、ホセ・マルティの姿です。詩人であり、思想家、そして何よりもキューバの自由のために生涯を捧げた革命家です。彼の存在は、キューバという国の歴史そのものを象徴しています。
キューバがたどった独立への道のり
キューバは、クリストファー・コロンブスが到達して以来、約400年もの間スペインの植民地として支配されてきました。豊かなサトウキビ産業とカリブ海の要衝としての地理的利点から、スペインにとって非常に重要な植民地だったのです。
しかし、19世紀に入ると、キューバの人々の間で独立を求める声が高まります。1868年に始まった第一次独立戦争(十数年戦争)を経て、1895年にはホセ・マルティが指導する第二次独立戦争が勃発。マルティ自身は開戦後まもなく戦死してしまいますが、彼の「自由」への強い思いはキューバ国民に受け継がれました。ちなみにあのフィデル・カストロもホセ・マルティに心酔していたという話です。
そして、独立戦争が続く中、1898年にアメリカ合衆国が介入した米西戦争の結果、スペインはキューバに対する主権を放棄します。長い苦難の末、1902年5月20日にキューバはついに独立共和国として新たな一歩を踏み出しました。
セントラル公園の中心でハバナを見守り続けるホセ・マルティの像は、この独立への長く苦しい戦い、そしてキューバの人々が勝ち取った自由の象徴なのです。この像を前にすれば、単なる観光以上の、キューバの人々の自由への強い思いを感じることができるでしょう。
グラン・テアトロ・デ・ハバナとは?華麗なる劇場の魅力を解説

セントラル公園の西側に隣接して建つグラン・テアトロ・デ・ハバナ・アリシア・アロンソ(ハバナ大劇場)は、その壮麗な外観で訪れる人々を圧倒します。ネオバロック様式の優美な装飾が施された建物は、まさに「カリブ海の宝石」と呼ぶにふさわしい芸術品です。
華麗なる劇場の歴史と役割
この劇場は、1838年に「テアトロ・タコン(Teatro Tacón)」として開場しました。当時のキューバ総督であったミゲル・タコンの名が冠されたこの劇場は、19世紀のハバナで最も重要かつ豪華な文化施設でした。オペラやバレエ、演劇など、ヨーロッパの著名な芸術家も多数出演し、キューバの文化の中心として輝かしい歴史を築いてきたのです。
20世紀初頭には、ガリシア移民の互助組織「ガリシア・センター」の複合施設の一部として現在のネオバロック様式に大規模に改築され、劇場名も変化していきました。そして、キューバがスペインからの独立を果たし、新たな国づくりを進める中で、この劇場は国の文化芸術を象徴する重要な存在となっていきました。
今も現役!キューバ文化の殿堂
現在のグラン・テアトロ(大劇場)は、キューバ国立バレエ団の本拠地であり、国立歌劇場でもあります。世界的なバレリーナ、アリシア・アロンソの名前が冠されていることからもわかるように、キューバの舞台芸術を代表する場所として、今も活発に活動を続けています。
オペラ、バレエ、コンサートなど、年間を通じて様々な質の高い公演が開催されており、2015年には大規模な改修も行われ、その美しさはさらに磨き上げられました。
あなたもぜひ中へ!
公演を鑑賞する機会があればもちろんですが、公演がない時間帯にはガイド付きの内部見学ツアーも開催されています。豪華なロビーや階段、客席、舞台などを間近で見学することができ、その荘厳な雰囲気を肌で感じられます。この劇場を訪れることは、キューバの豊かな芸術文化と、独立後の発展を象徴する場所としての深い歴史を体感する貴重な体験となるでしょう。
【ハバナ旧市街】壮麗なる歴史の証人、カピトリオ(旧国会議事堂)の威厳

セントラル公園の東側で、ひときわ目を引く巨大なドームが特徴的な建物、それがかつてのカピトリオ(El Capitolio)です。アメリカのワシントンD.C.にある国会議事堂をモデルにしたと言われるこの建物は、そのスケールと豪華さで見る者を圧倒します。
新たな国家の象徴としての建設
キューバが長きにわたるスペインの植民地支配から独立を果たし、1902年に共和国として歩み始めてから、新しい国家の象徴としてこのカピトリオは建設されました。その壮麗な姿は、独立を勝ち取ったキューバ国民の誇りを示すものであり、未来への希望を象徴していました。
完成は1929年。当時の最先端技術と莫大な費用が投じられ、内部は豪華絢爛な装飾が施されています。特に有名なのは、ドームの真下に位置する、世界で3番目に大きいと言われる屋内像「共和国の像」です。ブロンズ製で黄金に輝くこの像は、キューバの自由と独立を象徴しています。美しい大理石の階段や、精巧な装飾が施された議場なども見どころです。
歴史の舞台から学術の殿堂へ
カピトリオは、キューバ革命以前は国会議事堂として機能し、多くの歴史的な議論や決定が行われてきた、まさに政治の中心でした。この場所で、キューバの運命を左右する重要な出来事が数多く繰り広げられたのです。
現在、この建物は主にキューバ科学アカデミーや国立科学技術情報図書館として利用されており、その壮麗な建築と歴史的な意義は今も色褪せていません。
あなたも歴史の重みを感じて
カピトリオの外観は、ハバナのどこからでもそのドームを望むことができ、街の重要なランドマークとなっています。もし時間があって内部の見学が可能であれば、ぜひ足を踏み入れてみてください。キューバの独立後の歩み、そして壮大な建築技術の粋を感じられる、忘れられない体験となるでしょう。この場所から、独立を勝ち取ったキューバの人々が、いかにして新しい国を築き上げていったのかを感じ取ってみてください。
次回の記事もお楽しみに!
今回はセントラル公園と、その周辺の主要スポットをご紹介しました。ハバナ旧市街には、まだまだ魅力的な場所がたくさんあります。
次回は、セントラル公園から始まるモデルルートの続き、「オビスポ通り」について詳しく解説していきますので、どうぞお楽しみに!
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