【ハバナ旧市街 徹底解説】アルマス広場で味わう、静かなキューバの歴史と文化

文化と歴史

こんにちは、べんすけです!

前回の記事「【キューバ旅行】オビスポ通り徹底解説|ハバナ旧市街の活気を味わう1kmの散策コース!」では、セントラル公園からカピトリオ(旧国会議事堂)、そして賑やかなオビスポ通りまでのルートをご紹介しましたね。今回はその続きとして、旧市街の中でもひときわ落ち着いた雰囲気を持つアルマス広場(Plaza de Armas)とその周辺スポットへご案内します。

にぎやかな通りから少し足をのばすだけで、時間が止まったかのような静けさと歴史の重みが感じられるこの場所。散策しながら、キューバの過去と現在が重なり合う空気を、じっくりと味わってみませんか?


アルマス広場とは?|ハバナの“はじまりの地”

「アルマス」とはスペイン語で“武器”を意味しますが、ここはかつての軍事広場であり、1519年にハバナ市が誕生した「始まりの地」でもあります。現在は緑に囲まれた小さな公園で、地元の人たちや観光客がゆったりと過ごす癒しの空間です。

中央にはパームツリーが生い茂り、白いベンチが点在。日中は木陰で読書を楽しむ人や、鳥の声に耳を傾ける人の姿も。ここに座っていると、キューバ独立の父カルロス・マヌエル・デ・セスペデス像が凛と立つ姿とともに、キューバ時間のゆったりとした流れに自然と引き込まれます。彼は1868年に奴隷を解放し、キューバの独立戦争を開始した英雄です。じっくりと、この場所が持つ歴史の重みを感じてみてください。


旅情をくすぐる観光スポットをめぐろう

1. フエルサ要塞(Castillo de la Real Fuerza)|旧市街最古の要塞と風の女神

広場の北側、港沿いにそびえるこの要塞は、アメリカ大陸最古の石造要塞の一つです。16世紀半ばに海賊からの防衛のために建てられ、ハバナの歴史を長く見守ってきました。現在はキューバの海軍史を紹介する海軍博物館(Museo de Navegación)として開放されており、船模型や古地図なども見られます。

海沿いにあり、風通しもよく、ゆっくり見学するのに最適。静かに過去へとタイムスリップするような感覚が味わえます。要塞の上部には、ハバナのシンボルでもある「風の女神(La Giraldilla)」像が掲げられています。この像は、かつてこの要塞から出港した総督の帰りを待ち続けた女性をモデルにしたと言われており、遠い昔のロマンに思いを馳せるのも旅ならではの楽しみです。
フエルサ要塞からハバナ湾を挟んだ先にモロ要塞があって、その景色が最高なんです。画像を載せたいけど、あなたが行って実際に見てからのお楽しみってことで。

2. パラシオ・デル・セグンド・カボ(Palacio del Segundo Cabo)(旧市役所「エル・カビルド」跡)

アルマス広場北側に位置するのが、かつて市役所「エル・カビルド」があったとされる建物です。現在は「パラシオ・デル・セグンド・カボ」として美しく修復され、キューバとヨーロッパの文化交流をテーマにした博物館となっています。セグンド・カボ”とは副総督を指し、ここはその官邸として使われていた建物です。パラシオが宮殿で副総督の宮殿って感じのよう。

キューバの植民地時代と欧州の建築様式を比較する展示や、スペイン統治期の都市生活を再現した展示など、「知」の好奇心をくすぐる見どころが満載。2階のバルコニーからは、アルマス広場を一望できるので、ぜひ登ってみてください。石造りの建物の静けさが心地よく、ゆったりと過ごせますよ。

3. 市立博物館(Museo de la Ciudad)|静かな歴史の殿堂

広場西側にあるこのバロック建築は、現在ハバナ市博物館(Museo de la Ciudad)として多くの観光客を迎えています。しかし、その歴史を紐解くと、かつてスペイン総督の官邸だった建物という、ハバナの重要な政治的舞台であったことがわかります。18世紀後半から約150年もの間、植民地時代の行政の中心であり、数々の歴史的決定が下されました。

王政時代の家具や食器、旧式の馬車や武具の展示は、当時の総督の生活やキューバの発展を鮮やかに物語ります。美しい中庭と静寂の回廊を歩けば、まるでタイムスリップしたかのような気分に浸れるはず。写真撮影は禁止の展示もあるので、係員の案内に従いましょう。じっくりと展示物と向き合う時間は、忘れられない旅の記憶となるでしょう。

4. 書籍市場(Mercado de Libros)|古本好きにはたまらない露天書店

アルマス広場の一角では、月曜から土曜まで古書市(ブックマーケット)が現在も開かれています。ここでは、革命ポスター、チェ・ゲバラの写真集、古い新聞、ヘミングウェイ作品のスペイン語版など、思わぬ掘り出し物がたくさん!

スペイン語が読めなくても、表紙のデザインや年代物の紙の匂いにワクワクします。中にはレアなアイテムも隠されているかもしれません。お気に入りの1冊を探してみるのも、旅の醍醐味かもしれませんね。交渉次第で値段が変わることもあるので、現金を少し持参しておくと安心です。

5.エル・テンプレテ(El Templete)幸せになる小さな神殿

  • ハバナ市の「始まりの地」: 1519年11月16日に初めてミサが行われ、ハバナ市が誕生したとされる場所に建てられました。このミサは、現在のこの建物の場所にあるセイバの木の下で行われたと伝えられています。そのため、エル・テンプレテは「ハバナ市の始まりの地」として、非常に神聖な場所とされています。
  • ネオクラシック様式の建物: 建物自体は1828年に完成しました。柱が並ぶネオクラシック様式で、正面には「ハバナの歴史的な創設」を描いた絵画が飾られています。
  • セイバの木: 建物の中庭には、ハバナ市創建の際にミサが行われたと言われるセイバの木(Ceiba)の跡があり、その周りには鉄の柵が巡らされています。毎年11月16日のハバナ市創立記念日には、このセイバの木を3周回ると幸運が訪れるという言い伝えがあり、多くの人々が訪れます。
  • 特別な雰囲気: アルマス広場の歴史的な重みを感じさせる、静かで厳かな雰囲気を持つ場所です。

ひと息つけるカフェスポット|歴史に包まれながらひと息

長めの散策でちょっと疲れたら、落ち着いたカフェで休憩を。アルマス広場周辺には、旅にぴったりな居心地のいいカフェがいくつかあります。軽食やドリンクを片手に、街並みを眺めながらのんびりする時間は、ハバナの旅の醍醐味です。

  • Café El Templete|海風を感じる絶景テラス(カフェ・エル・テンプレテ) 港沿いにあり、モヒートやエスプレッソを片手に海を眺められる絶好のロケーション。観光客だけでなく地元の人にも愛されており、開放的なテラス席は気兼ねなく過ごせます。
  • La Taberna del Galeón|遊び心満点の海賊カフェ(ラ・タベルナ・デル・ガレオン) フエルサ要塞の裏手にある海賊船風のカフェ。ユニークな店内と陽気なキューバ音楽が魅力で、ピザや軽食も楽しめます。時折ライブ演奏に出会えるのもうれしいポイント。
  • La Mina(ラ・ミナ) 広場に面した開放感のあるテラス席で、冷たいビールやジュースを楽しめるカフェ。目の前の広場を行き交う人々を眺めながら、ゆったりと流れる時間に身を委ねてみてください。
  • 露店カフェ(ストリートスタンド) 地元の雰囲気を感じたい方には、広場周辺にある小さな露店カフェがおすすめ。ペットボトルの水やフレッシュジュースが気軽に買え、店主とのちょっとした会話が意外と面白かったりもしますよ。

まとめ|歴史と静けさを味わう贅沢なひととき

ハバナ旧市街のなかでも、アルマス広場周辺は特に「訪れて良かった」と思えるエリアです。観光スポットとしての魅力はもちろん、広場で本を読みながら時間を過ごしたり、露天のカフェで地元の人とちょっとしたやりとりを楽しんだり——そんなシンプルなひとときが、心に深く残ります。


次回は、アルマス広場から歩いてすぐ、活気あふれる『サン・フランシスコ・デ・アシス広場』をご紹介します。音楽と人々の笑顔が交差する、にぎやかなハバナの別の表情をお楽しみに!

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