【チェ・ゲバラの街】サンタ・クララ観光ガイド：半日で巡る革命の軌跡とアクセス・回り方

こんにちは！べんすけです。

カリブ海のリゾート地として、そして激動の歴史を持つ国として、世界中の注目を集めるキューバ。この国の歴史を語る上で欠かせないのが、偉大な革命家エルネスト・チェ・ゲバラの存在です。

首都ハバナから東へ約290km。サンタ・クララは、そのチェ・ゲバラによって解放され、キューバ革命の勝利を決定づけた「革命の聖地」です。

「観光は2時間で十分」という声もありますが、それはこの街の歴史的な重みを知らない旅人の言葉なのかもしれません。この記事では、半日でチェ・ゲバラの足跡を辿り、街の雰囲気も楽しむための最適な回り方と、絶対に外せない観光スポットを紹介します。

サンタ・クララは、チェ・ゲバラの故郷ではありませんが、キューバ革命の歴史において最も重要な舞台となった場所です。

1958年12月、フィデル・カストロ率いる革命軍は首都ハバナを目指す中で、中央部の重要都市サンタ・クララを攻略目標としました。チェ・ゲバラが指揮を執る革命軍はわずか300人。これに対し、政府軍は数千人の兵士を送り込みます。

チェの巧みな戦術と、勝利を決定づけた「装甲列車襲撃事件」により、革命軍はわずか数日でサンタ・クララを陥落させました。この陥落が、当時のバティスタ大統領の国外亡命（1959年1月1日未明）の引き金となり、革命の勝利を決定づけたのです。

チェ・ゲバラは、この地での功績により「サンタ・クララの英雄」として語り継がれています。

サンタ・クララの観光は、この3つのスポットを巡ることが中心となります。

テーマ： 永遠の安息地、そして名言「常に勝利に向かって」
概要： 街の広場にある霊廟は、サンタ・クララ最大の観光スポットです。
- 霊廟: 1967年にボリビア政府軍に射殺されたチェ・ゲバラの遺骨が、1997年に発見された後、同地で戦死した同志たちとともにここに安置されています。
- 銅像: 高さ6mを超えるチェ・ゲバラの銅像がそびえ立ち、台座には有名な名言「Hasta la Victoria Siempre（常に勝利に向かって）」が刻まれています。
- 記念館（博物館）: 霊廟の横には、チェの幼少期からの写真や資料、記念品が展示されています。（注：カメラ・荷物の持ち込みは禁止されています。）
見学のヒント： バスターミナルからは歩いて15分程度です。まずここから観光をスタートするのがおすすめです。

テーマ： 革命の転機となった決定的瞬間
概要： 1958年12月29日、チェ・ゲバラ率いる革命軍が政府軍の装甲列車を襲撃し、大量の武器を奪取した事件の記念碑です。
- モニュメント: 襲撃された列車と、その際に使われたブルドーザーなどが展示されており、事件の規模と重要性を感じさせます。
- 歴史: この襲撃により政府軍は戦意を喪失し、革命軍の勝利を決定づけることになりました。
見学のヒント： ゲバラ霊廟からは少し離れている（約3km）ため、**タクシーまたはコレクティーボ（相乗りタクシー）**での移動が効率的です。

テーマ： 作戦の拠点、そして街を一望するビューポイント
概要： 街を見渡すことができる小高い丘で、元々は政府軍の砦があった場所です。
- 歴史: サンタ・クララ入りしたチェの部隊が最初にここを攻撃し、革命軍の拠点としました。チェはここから街を眼下に見下ろし、装甲列車襲撃などの作戦を練ったと言われています。
- モニュメント: 頂上には革命戦争のモニュメントや、キューバ国旗、7月26日運動の旗が掲げられています。
見学のヒント： 街全体を見渡せる唯一の場所です。サンタ・クララの街並みを堪能してから次の目的地へ向かうのもおすすめです。

サンタ・クララはトリニダーやバラデロからの乗り継ぎ地点としても利用されることが多いため、効率的なアクセス方法を知っておきましょう。

サンタ・クララは「観光は2時間で十分」と言われることもありますが、それはキューバ革命の最も重要な場所を素通りすることになります。

チェ・ゲバラの「常に勝利を目指して」という言葉が刻まれた街で、キューバの歴史の転換点を体感することは、あなたのキューバ旅行をより深く、意味のあるものにしてくれるはずです。

トリニダーへ行く途中で立ち寄るなど、ぜひこの街を訪れてみてください！