【ハバナ旧市街 徹底解説】ビエハ広場|色彩と芸術が息づくハバナのもう一つの顔

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こんにちは、べんすけです!

前回の記事では、港に面した開放的な「サン・フランシスコ・デ・アシス広場」をご紹介しました。海の男たちが集った場所の活気と歴史の面影が色濃く残る広場でしたね。→「ハバナ旧市街 徹底解説」サン・フランシスコ・デ・アシス広場|歴史・人々・海風が交差する旅の交差点

サン・フランシスコ・デ・アシス広場から、サン・イグナシオ通りを西へ歩いて数分、賑やかな通りを抜けると、ふっと視界がひらけます。そこに現れるのが、カラフルな建物に囲まれた「ビエハ広場(Plaza Vieja)」です。

ここは、かつては市場や闘牛場、軍事演習場として市民の生活の中心を担ってきた場所。それが時代を経て、今ではアートギャラリーやカフェ、歴史的な建造物が立ち並ぶ、ハバナの文化的な心臓部とも言える広場に生まれ変わりました。

歴史的な雰囲気を味わいながらも、モダンなアートや美味しい食事も楽しめる。まさに、ハバナの多様な魅力が凝縮されたような場所です。

この広場の成り立ちから、楽しみ方まで、じっくりとご案内しましょう!


1. ビエハ広場(Plaza Vieja)とは?|広場の成り立ちと変遷

ビエハ広場は、1559年に「旧市街で最も古い広場の一つ」として造られました。その名の通り、「古い広場」という意味を持つこの場所は、その歴史の中で何度も姿を変えてきました。

  • 市場としての時代(16世紀): 植民地時代、ここはハバナの市民生活の中心となる「市場」として機能していました。
  • 社交・軍事の中心へ(17世紀): 広場の周りに貴族の邸宅が建ち並び始めると、社交の場となり、同時に軍事訓練や闘牛が行われる場所としても使われました。
  • 長い停滞と再生(20世紀〜): 20世紀に入ると、広場は駐車場や市民の憩いの場となり、一時期はかつての輝きを失いかけました。しかし、1980年代に旧市街がユネスコ世界遺産に登録されたことを機に、大規模な修復プロジェクトがスタート。歴史的な建物を元の姿に戻し、広場全体を文化的な空間として再生させたのです。

ヨーロッパの中庭のようなエレガントな造りと、周囲の建物のファサードが織りなす美しい景観は、この修復の歴史を物語っています。


2. 広場を囲む建物たち|色とりどりの建物の外観に注目

ビエハ広場の最大の魅力は、なんといっても広場を囲む色鮮やかな建物群です。17世紀から18世紀にかけて建てられたこれらの建物は、スペインのコロニアル建築バロック様式が混ざり合った、見ているだけでワクワクするようなデザインです。

それぞれの建物の色彩は、単なる装飾ではありません。修復の際に丁寧に考証され、かつての貴族の邸宅や商店が持っていたであろう色合いが再現されています。黄色、水色、ピンク…ハバナの強い日差しによく映えるこれらの建物は、歩いているだけで心が弾むような、素敵なフォトスポットになっています。

現在は、ギャラリーや個人邸宅、カフェ、レストランとして利用されており、訪れるたびに新しい発見があります。


3. 広場で楽しめるスポット

ビエハ広場を訪れたら、ぜひ立ち寄ってほしい見どころをご紹介します。

【カメラ博物館(Cámara Oscura)】

広場の北東角、アストゥリアス教会の古い建物にあるこの博物館は、知る人ぞ知る名スポットです。特に注目なのは、展望台にある「カメラ・オブスクラ(暗い部屋)」という装置。鏡とレンズの仕組みを使って、旧市街の景色をリアルタイムで360度スクリーンに映し出します。ガイドさんの軽快な解説を聞きながら、旧市街のパノラマビューを楽しめる、まさにここでしか体験できないアトラクションです。

【アートギャラリー&ワークショップ】

広場周辺には、新進気鋭のキューバ人アーティストの作品を展示するギャラリーや、職人さんの工房が点在しています。モダンな彫刻や絵画、ユニークな工芸品など、キューバの豊かな芸術文化に触れる絶好の機会です。


4. 広場周辺のおすすめカフェ&レストラン

散策に疲れたら、カフェやレストランで一休み。ビエハ広場は、美味しいお店の宝庫です。

【El Escorial(エル・エスコリアル)】

広場南側にある、自家焙煎のコーヒーが自慢の人気カフェです。テラス席に座れば、広場を行き交う人々を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。香り高いキューバ産のコーヒーを味わいながら、旅の計画を練るのもいいですね。

【La Vitrola(ラ・ビトローラ)】

レトロな蓄音機(ビトローラ)が飾られた、ノスタルジックな雰囲気のレストランです。キューバの伝統的な料理とともに、陽気なライブ音楽が楽しめるのが魅力。食事と音楽の両方で、キューバの文化を満喫できます。


5. ビエハ広場での過ごし方|午前?夕方?どの時間帯がベスト?

ビエハ広場は、時間帯によってまったく違う表情を見せてくれます。

  • 午前中: まだ人通りが少ない時間帯は、広場の美しい建物をゆっくりと鑑賞するのに最適です。やわらかな朝の光を浴びた建物は、写真映えも抜群。
  • お昼時: 広場周辺のカフェやレストランが賑わい始めます。テラス席で食事をしながら、活気あるハバナの日常に浸るのがおすすめです。
  • 夕方〜夜: 夕日を浴びて広場が黄金色に染まる時間もロマンチック。日が暮れると、ライトアップされた建物が幻想的な雰囲気を醸し出し、バーやレストランからは音楽が聞こえてきます。

どんな時間帯に訪れても、ビエハ広場は私たちを温かく迎え入れてくれます。


6. まとめ|ビエハ広場は“旅の終着点”にも“始発点”にもなる場所

歴史、芸術、日常のすべてが交差するビエハ広場。

旅の締めくくりに訪れて、ハバナの歴史と文化を再確認するのもいいでしょう。 また、ここをスタート地点にして、アートギャラリーを巡ったり、路地裏の小さなカフェを探したりするのも楽しいです。

この広場から西へ進めば、また違ったハバナの魅力が広がっていきます。

次回は、ビエハ広場からさらに歩を進めて、ハバナ旧市街の最も神聖な場所、「カテドラル広場」へと向かってみましょう!

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