アルマス広場の静けさを後にして、足を進めると再びハバナの活気が戻ってきます。かつて交易の中心地として栄えた港の近くに位置するサン・フランシスコ・デ・アシス広場は、歴史と現代、宗教と商業、そして旅人と地元民が交差する、魅力あふれる場所です。
広場に満ちる、活気と静けさの情景
広場に足を踏み入れると、石畳の上を歩く人々、そして広場のあちこちで羽を休める鳩の群れが出迎えてくれます。隣接する教会の鐘の音が静かに響き、その荘厳な雰囲気が、行き交う人々の話し声やカフェの喧騒と見事に調和しています。広場の中心には、かつてこの地を歩いた人々の姿を彷彿とさせるような、美しい噴水が佇んでいます。
物語を感じる、広場のランドマークたち
広場には、歴史を感じさせる建物やユニークな彫刻が点在しています。

- サン・フランシスコ・デ・アシス教会と鐘楼: 17世紀に建てられたこの教会は、バロック様式の美しい外観が特徴です。特に、広場を見下ろす鐘楼は必見。上から眺めるハバナ旧市街と港の景色は格別です。
- 旧海運ビル(ロンハ・デル・コメルシオ): 広場の北側に建つ、堂々としたドームを持つ建物です。かつては商取引の中心地でしたが、現在はオフィスやアートギャラリーとして利用されています。
- 彫刻「旅する読書人(El Caballero de Paris)」: 広場の一角で、本を片手に佇む男性の彫刻。これは、ハバナで愛された実在の人物「パリの騎士」をモデルにしたものです。実際に旧市街をさまよっていた人物で、市民に親しまれていた“伝説の放浪者”でした。彼の髭や指に触れると幸運が訪れるという言い伝えがあり、多くの観光客がそのユニークな姿を見に訪れます。

広場周辺のおすすめカフェ・レストラン
散策に疲れたら、広場周辺で一息つくのがおすすめです。
- Café del Oriente: 広場の一角に位置する、クラシカルな雰囲気の老舗カフェです。優雅な内装の中で、キューバコーヒーやカクテルを楽しむことができます。
- Azúcar Lounge: 広場に面したテラス席が魅力のレストラン。夜には、広場のライトアップを眺めながら食事を楽しむことができます。
- 港の眺めが楽しめるレストラン: クルーズ船ターミナル近くには、港を行き交う船を眺めながら食事ができるテラス席付きのレストランがいくつかあります。キューバの風を感じながら、新鮮なシーフードを味わいながら、ゆったりとした時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
この広場に立っていると、過去と現在が静かに響き合い、ハバナという街が持つ多層的な魅力が、ふと心に染みわたってきます。
次の記事では、さらに活気に満ちた「ビエハ広場」へと足を運び、その魅力をお伝えします。お楽しみに!
コメント