【ハバナ観光】ヘミングウェイが愛したモヒートと「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」

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キューバを旅するなら、避けて通れないのがモヒートの聖地。あのヘミングウェイも通った店、それが「ラ・ボデギータ・デル・メディオ(La Bodeguita del Medio)」です。

「ボデギータでモヒートを、フロリディータでダイキリを。」

もしキューバを旅するなら、誰もが一度はこの言葉を耳にするでしょう。ヘミングウェイが残したとされるこの有名なフレーズは、ハバナ旧市街にある二つの名店を結びつけ、多くの旅人を惹きつけてやみません。今回は、その言葉の半分、世界一有名なモヒートの店「ラ・ボデギータ・デル・メディオ(La Bodeguita del Medio)」の魅力をご紹介します。


小さな酒屋から始まった伝説

この店が生まれたのは1942年。もともと小さなワイン倉だった場所を、オーナーのエンジェル・マルティネスが「ラ・ボデギータ・デ・マルティネス」として始めたのが始まりです。やがて、ラムやカクテルだけでなく食事も提供するようになり、店の中心(Del Medio)として「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」という愛称で親しまれるようになりました。

創業当時からモヒートを提供していたことから、「モヒート発祥の地」として知られています。その真偽は定かではありませんが、この店がモヒートを世界に広めた立役者であることは間違いありません。


五感で感じる、ボデギータの熱気

店に足を踏み入れると、そこはまさに活気と喧騒に満ちた別世界です。壁一面に、過去の訪問者たちが残していった無数のメッセージやサインがびっしりと書き込まれており、中にはノーベル文学賞作家パブロ・ネルーダや、チリ元大統領サルバドール・アジェンデといった、歴史に名を残す人々の署名もあるのだから驚きです。

店内の音楽は常に陽気で、キューバならではのラテンの調べが心地よく響きます。カウンターではバーテンダーが、山盛りのミントの葉を豪快にグラスに詰め込み、ライムを絞り、ラムを注ぎ……。次々とモヒートが作られていく様子は、まるでパフォーマンスを見ているようです。

この店でモヒートを飲むということは、単に一杯のカクテルを味わうだけでなく、この歴史と熱気、そしてそこに集う世界中の人々と同じ時間を共有する体験そのものなのです。


ヘミングウェイの酒場巡り、次の目的地へ

ヘミングウェイが愛した「フロリディータ」でダイキリを堪能したなら、次は彼のもう一つの愛した酒場「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」でモヒートを味わうのが最高のプランです。ハバナ旧市街に息づく、ヘミングウェイの酒場文化を存分に体感できますね。

ただし、観光客に大人気のため、時間帯によっては店内は非常に混み合います。ゆっくりと楽しみたい場合は、早めの時間に行くか、予約をしておくのがおすすめです。モヒートは立ち飲みでサッと楽しむのも、また一興です。


ヘミングウェイゆかりの地を巡る旅は、まだまだ続きます。次回の記事では、彼の傑作『老人と海』の舞台にもなったハバナ近郊の漁村「コヒマル」について、さらに深く掘り下げていきます。

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