こんにちは!べんすけです。
ハバナやトリニダといった西部・中部を巡ったら、次はキューバの「魂」が宿る東部エリアへ足を延ばしてみましょう。東部は、キューバ革命の発祥の地であり、熱い音楽と文化、そして壮大な自然が詰まったディープな場所です。
このキューバ第二の都市サンティアゴ・デ・クーバとその周辺には、革命と自然、そして歴史を物語る5つの世界遺産が点在しています。
海賊対策の迷宮都市カマグエイ、カリブ海を守る壮大な要塞、革命の船グランマ号が上陸した自然遺産に加え、地球上で最も生物多様な熱帯の山脈や、フランス移民が築いたコーヒー農園の遺構など、ディープなキューバの真の姿を探しに行きましょう!

1. 東部の玄関口:カマグエイ歴史地区(2008年登録・文化遺産)

(1) 特徴:海賊を欺く「迷路の都市」
カマグエイは、東部への旅の始まりにふさわしい、ユニークな世界遺産です。旧市街が迷路のように入り組んでいるのが最大の特徴。これは、かつてカリブ海の海賊が街に侵入した際に、道に迷わせて撃退するために、意図的に通りを複雑に設計した名残だと言われています。
(2) 魅力:素焼きの「壷」と教会巡り
- ティナハス(大壷): 街のシンボルは、素焼きの大きな「ティナハス」と呼ばれる壷。かつて雨水を貯めるために使われていました。
- アートな街歩き: 他の都市よりも比較的静かで、美しい教会や広場、アートギャラリーやカフェが点在しています。地図なしで迷子になるのを楽しむ、のんびりした街歩きが醍醐味です。
2. 革命の地の歴史を見守る:サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城(1997年登録・文化遺産)

(1) 特徴:「カリブ海のジブラルタル」
キューバ第二の都市、サンティアゴ・デ・クーバの湾の入口を守る巨大な要塞です。17世紀に海賊対策として建設され、スペイン植民地時代の防衛建築の傑作として世界遺産に登録されました。その勇壮な姿は**「カリブ海のジブラルタル」**とも呼ばれます。
(2) 魅力:カリブ海を一望する絶景
海に突き出した高台にあるため、要塞からの眺めは圧巻です。サンティアゴの街並みと広大なカリブ海を見渡す壮大な景色が楽しめます。特に夕日が美しい時間帯に合わせて訪れるのがおすすめです。
3. キューバ革命の聖地:デスンバルコ・デル・グランマ国立公園(1999年登録・自然遺産)
(1) 特徴:革命と自然が融合した地
この国立公園は、1956年にフィデル・カストロとチェ・ゲバラらが乗った船**「グランマ号」**が上陸したとされる、**キューバ革命の歴史的な「聖地」**です。
同時に、海に面した**壮大な石灰岩の段丘(テラス)**と豊かな原生林が広がる自然の宝庫であり、世界自然遺産にも登録されています。
(2) 魅力:大自然の中で革命史を体感
トレッキングを通じて、壮大な段丘の地形美を体感できます。革命軍の上陸ルートなどを辿る歴史探訪は、自然景観とキューバの最も重要な歴史を同時に肌で感じられる、貴重な体験となるでしょう。
4. アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園(2001年登録・自然遺産)
- 特徴: キューバ東端のバラコア付近に位置し、西半球で最も生物多様性に富んだ熱帯の島嶼地域の一つです。
- 魅力: 世界でも類を見ない、固有の植物や動物が多く生息しています。壮大な山脈と多様な生態系が融合しており、「キューバ自然の最高峰」とも称されます。本格的なハイキングやエコツーリズムに興味がある方におすすめです。
5. コーヒー農園発祥地の景観(東キューバ地方)(2000年登録・文化的景観)
- 特徴: 19世紀初頭にハイチ革命から逃れたフランス人移民たちが築いた、コーヒー栽培の初期の姿を伝える文化的景観です。
- 魅力: プランテーションの遺構、水路、乾燥場などが山の斜面に点在しており、熱帯雨林の中で当時の農園の様子を垣間見ることができます。トリニダの砂糖産業と同様に、フランス系移民がキューバにもたらした農業文化の歴史を知ることができる貴重な場所です。
6. 東部へのアクセスと最適周遊ルート
東部エリアの世界遺産を効率的に巡るための最適ルートを、バラコア方面へのアクセスも考慮して再構成します。
✈️ アクセス:ハバナからの長距離移動は「飛行機一択」
(飛行機アクセスに関する既存の解説を掲載)
🚗 最適周遊ルート:ハバナを起点にした「西から東、そして自然へ」ルート
地理的に、西から東へ向かう以下のルートが効率的です。
| 日程 | 目的地 | 交通手段 | 観光のハイライト | 
| 1日目 | ハバナ → カマグエイへ移動 | 国内線(約1時間) | 迷宮都市カマグエイの旧市街を散策。ティナハスとアートを巡る。 | 
| 2日目 | カマグエイ → サンティアゴへ移動 | 陸路(約5〜6時間) | 午後:サンティアゴへ長距離移動。夜はアフロ・キューバン音楽を体験! | 
| 3日目 | サンティアゴ周辺の世界遺産を巡る | タクシーチャーター | 午前:サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城へ。絶景と要塞の歴史を学ぶ。午後:革命史跡巡り。 | 
| 4日目 | 歴史探訪 or 自然探訪(選択) | タクシーチャーター | 選択肢A:グランマ号公園へ日帰り遠出。選択肢B:コーヒー農園群跡を巡るツアー。 | 
| 5日目 | サンティアゴ → バラコア方面へ遠征 | 陸路(約5時間) | アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園周辺の観光拠点(バラコアなど)へ移動し、大自然を体感。 | 
| 6日目 | バラコア観光 → ハバナへ戻る | 国内線(バラコアからハバナへの便は不定期) | バラコアからの移動はサンティアゴ経由が多い。サンティアゴへ戻り、ハバナへ国内線で帰還。 | 
💡 旅のヒント:
- コーヒー農園群跡の遺構はサンティアゴの東の山間部に点在しています。効率を考えると、サンティアゴを拠点にタクシーチャーターで日帰りするのが現実的です。
- アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園へ行く場合は、サンティアゴからさらに東のバラコアを拠点とする必要があります。このエリアまで足を延ばすには、最低5~6日間の日程を確保しましょう。
まとめ:ディープなキューバ体験を求めるあなたへ
東部キューバへの旅は、飛行機移動を含めても日数はかかりますが、その先に待つのは、革命の情熱、独特な文化が育んだ迷宮都市、そして壮大な自然という、他のエリアでは得られないディープなキューバの魂です。
より深いキューバの歴史と文化に触れたい方は、ぜひ東部への旅を計画してみてください!


コメント