【ハバナ観光】港町に息づくもう一つのヘミングウェイの酒場 ドス・エルマノス

お食事

キューバの首都ハバナ。ヘミングウェイゆかりの地を巡る旅で、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、賑やかな「ラ・ボデギータ」や、カクテルの王道「フロリディータ」かもしれません。しかし、もしあなたが「ヘミングウェイが愛したもうひとつの静かな酒場」と地元の人々に知られているバーで、ぜひ訪れてほしいのが、今回ご紹介する「ドス・エルマノス・バー(Dos Hermanos Bar)」です。

ドス・エルマノスの歴史:設立とローカルな魅力

ドス・エルマノスは、スペイン語で「2人の兄弟」を意味します。その名の通り、1894年にスペイン人兄弟によって創業されたと伝えられています。ハバナ旧市街の港沿い、サン・ペドロ通りにひっそりと佇むこのバーは、かつては船乗りや水兵たちの憩いの場でした。特に、アメリカの禁酒法時代には、多くの米国人水兵がこのバーに立ち寄り、活気に満ちていたと言われています。

現在もこの店は、観光客で溢れる大通りから少し離れているため、比較的落ち着いた雰囲気が保たれています。外観は古き良きハバナの面影を残し、店内は歴史を感じさせるウッドパネルやアンティークな調度品が配され、訪れる人々をタイムスリップしたような気分にさせてくれます。

ヘミングウェイとドス・エルマノスの関わり

ドス・エルマノス・バーは、ヘミングウェイが頻繁に訪れた場所として、地元の人々の間で語り継がれています。賑やかな観光地のバーではなく、もっと落ち着いてゆっくりと過ごしたい時に、ヘミングウェイはここを愛用していたと言われています。

壁にはヘミングウェイの写真が飾られ、彼がこの場所で過ごした時間を静かに物語っています。観光客向けの派手なアピールはありませんが、その素朴で真摯な姿勢こそが、ヘミングウェイがこの場所を愛した理由なのかもしれません。このバーは、単なる観光スポットではなく、ヘミングウェイがハバナの日常に溶け込んでいた証とも言えるでしょう。

現地での楽しみ方:地元の雰囲気に溶け込む一杯

ドス・エルマノスでぜひ試してほしいのが、キューバを代表するカクテル、モヒートです。観光地化されたバーとは異なり、地元の人々が通うバーとして、より本格的で素朴な味わいを楽しめます。ミントの爽やかさとラムのパンチが効いた一杯は、ハバナの港の風を感じながら飲むと格別です。

夜になると、店内で心地よいライブ演奏が始まることもあります。観光客だけでなく、地元の人々も集い、音楽に合わせて談笑したり、ダンスを楽しむ姿を見ることができます。この活気と温かさこそが、ドス・エルマノスが持つ最大の魅力です。

観光地とは違う、しっぽり味わうキューバの夜

ラ・ボデギータやフロリディータのような有名なバーも魅力的ですが、ドス・エルマノスは「静かに飲みたい」「地元の人々と交流したい」と考える方には特に強くおすすめできる場所です。

店内を見渡すと、歴史ある写真やアート作品が飾られており、キューバの豊かな文化や歴史に触れることができます。騒がしい喧騒から離れ、ゆったりと流れる時間の中で、キューバの夜をじっくりと味わってみませんか?

ヘミングウェイがそうしたように、あなたもこの隠れ家バーで、ハバナの日常に溶け込む特別なひとときを過ごしてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました